富山県パラスポーツ指導者協議会

【講習会】「てんかんの理解と発作時の対応」開催

日 時 : 2024年3月2日(土)13:00~15:00
場 所 : 富山市福祉プラザ
講 師 : 公益財団法人 日本てんかん協会 富山県支部 事務局長
富山県リハビリテーション病院・こども支援センター
小児神経科 本間 一正先生

てんかんの講習会は以前から行いたいと思っていましたが、コロナの期間があった為、ようやく開催する事ができました。当日は13名のパラスポーツ指導員が聴講しました。

参加者がパラスポーツを楽しんでいる時に突然「てんかん発作」が起きてしまったら、私達はどの様に対応すべきか?そもそも「てんかん」ってどんな病気でどの様な症状になるのか?を本間先生に教えて頂きました。

聴講できなかったパラスポーツ指導員の参考になればと思い、お伺いした内容を抜粋し少しまとめました。

てんかんは100人に1人あらゆる年齢で発症する以外にも身近な病気です。薬を服用する事で発作が抑えられ、皆と変わらない生活を送れます。


≪てんかん発作とは・・・≫

慢性の脳疾患。神経細胞の電流の流れが過剰になるとてんかん発作が起きる。発作はけいれんが多いが、けいれん以外の発作もある。
けいれんも一瞬手足がピクンとする場合や全身けいれんで倒れてしまう場合までさまざまあります。


≪けいれんを起こしている人を見たらどうする?≫

周囲に危険なものがあれば取り除く

 ・ベルトなど体をきつく抑えているものを緩める

 ・体勢をあごをひいてそのまま首を横に傾け、気管圧迫させない

 ・発作の様子を詳しく観察する。動画撮影は有効

本人が自分でてんかん発作を起こしたと分かっている場合は、「少し休もうよ」と声かけをし、本人が楽な姿勢をとり休ませるようにしましょう。
また、「どこか痛い所ない?」と聞き、出血がないか?や打撲などの有無を確認しましょう。


てんかん発作が起きたからと言ってすぐに救急車を呼ばない事が大事!!

≪救急車を呼ぶ場合≫

・けいれんやチアノーゼ(唇が紫色)が5分以上続き、止まりそうにない時

・収まりかけた発作が再発した時

・けいれんが収まっても「もうろう状態」が続く時。但し、いびきをかいて寝ている時は大丈夫

・転倒して頭部打撲やけがをしている時

・主治医から救急車を指定されている時

・妊娠や他の病気がある時

昔はてんかん発作が起きると、窒息してはいけないと口の中に手を入れ気道確保したそうですが、今はそれはしてはいけません。指を噛まれてしまうので大変危険です。

講習を受けて今まで知らなかったてんかんの症状と発作時の対応がわかりました。
今後もしもの時の為の備えが1つ増えました。
本間先生、お忙しい中ありがとうございました。