【教室訪問】Vol.17 クライミング教室

日 時:2024年9月12日(木) 19:20~20:30
場 所:Ridge Line(リッジラインボルダリングジム)
    富山市上冨居3丁目10-52

この教室は、主に視覚障害者の方々が参加され登山、トレッキング、ボルダリングを行なわれている教室です。昨年度までは「障害者登山教室」の名称でしたが今年度より「クライミング教室」と変更となっています。

この教室ではパラスポーツ指導員と「富山三つ星の会」の方々が協力してサポートされています。クライミング教室の代表者の桐井さんは「富山三つ星の会」に所属されている方です。

私が伺った今年度第6回、9月12(木)はボルダリングで、平日の夜の開催もあり
今回の参加者は視覚に障害のあるOさんと桐井さん2名の参加でした。私を入れて3名と少なかったです。

事前にボルダリングを行っているRidge Lineの会員になると私もボルダリングが出来ると伺っていましたので、早めに行き会員登録をしました。私は以前からボルダリングに興味があったのと、私のスタイルとして自分もその競技に参加し、体の動かし方などを学ぶと、障害のある人達と少しですが同じ目線になれる気がしています。共感できる事で質問したり、やり方を教わったりしてお話しもし易くなって早くお友達になれる気がします。

ボルダリングで使う壁に取り付けられた石のようなパーツは、一般的に「ホールド(hold)」と呼ばれます。ホールドは、形や大きさ、難易度によってさまざまな種類があります。

この施設ではホールドの横にカラーテープが貼ってあり、難易度が決められていました。壁(BASE)の角度も80度、90度・・・とたくさんの壁がありました。

視覚障害者の方がボルダリングを行う時のポイントを教わりました。「H,K,K」という3つのポイントを的確にタイミングよく声で伝える事が大切です。

「H,K,K」は頭文字をとってあります。
H:方向・・・時計の針の方向を伝えます「3時の方向」、「10時の方向」など
K:距離・・・手首から肘までの長さを普通とし、「すぐ近く」、「遠く」など
K:形・・・ホールドの形を伝える「三日月」、「まる」、「さんかく」など

実際にインストラクターさんや桐井さんが「H,K,K」で説明を伝えると、Oさんは説明通りの位置まで手を伸ばしホールドに触り、しっかり指をかけられました。

見ていて思ったのですが、足をかけるホールドの位置の説明は難しい事が分かりました。Oさんも頑張って足で探されますが、時間がかかってしまう場面がありました。時間がかかると体力が消耗し落下してしまいます。
またゴールした後、高い所から降りる時の説明が難しいです。足から降りる為、距離や方向などの足探りは手探りより大変そうでした。

Oさんは、休憩しながら、マイペースで次のルートにチャレンジされていました。Oさんが休憩の時に私も壁にチャレンジしました。スタートからゴールまで、決められたホールドを順番に1つずつクリアしていると、挑む気持ちが高まり、ゴールした時には達成感がありました。面白かったです。

Oさんに感想を伺いました。「ボルダリングは好きです。参加すると気分転換にもなるし、楽しみにしていますが、参加者がもっと増えると賑やかでもっと楽しいのにな~」とおっしゃっていました。

Oさんは、途中で落下し手が疲れても「もう1回(やる)」と同じコースを再びチャレンジされてゴールを目指し頑張っていらっしゃいました。

今回はボルダリングでしたが、登山もやってみえます。視覚障害者が登山をする時は、視覚障害者1人に2人のサポートが必要です。
Oさんに登山した時の話を伺いました。
今まで登った山で印象的だった山は?「雄山」、「乗鞍」、「猪臥山」など

登山は楽しいですか?「楽しい。みんなとおしゃべりも楽しいし、山に登った達成感もいいい。鳥のさえずり、川のせせらぎも聞こえるし、汗かいて苦しいけれど楽しい」とおっしゃっていました。

桐井さんは以前は登山を多く企画していましたが、参加者の高齢化などがあり、
トレッキングやボルダリングが主流になってきて登山が減った事が残念です。とおっしゃっていました。新しく教室への参加者が増えるとまたメインで登山の企画を行いたいとおっしゃっていました。

7月21日に行われた教室では龍王岳(立山町)に登ったそうです。その時の様子が新聞記事にされたそうで、その記事をぜひご覧下さい。


障害者と登った25年 富山三つ星山の会 参加者ニーズに合わせ活動
yomiuri.co.jp

次回のロサンゼルスで行われるパラリンピックでは「パラクライミング」として正式競技になったそうでのす。みなさんご存じでしたか?色々なパラスポーツがありますが、「パラクライミング」は私は初めて聞きました。「パラクライミング」にはボルダリング、リードクライミングの種目があるそうです。4年後の開催が楽しみです。

今年度のボルダリングは全て富山市で行われますが、以前は城端の桜ヶ池にあるクライミングセンターでリードクライミング(高さが半端なく高い)でも行かれ、ゴールの高い所から降りる時はロープでシューっと落下するのが気持ちいいそうです。

次回の第7回 11月14日(木)も同じ場所でボルダリングを行うそうです。
私は次回も参加したいと思っています。平日の夜でお忙しいと思いますが、ご都合よろしければお気軽にクライミング教室に参加(見学だけでもok!です)されてはいかがでしょうか?参加ご希望の方は桐井さん又は、協議会のLINE 公式アカウントや事務局へメールをお願い致します。こちらから桐井さんに連絡します。

登山に興味がある方のご連絡もお待ちしています。

【活動報告】砺波市手をつなぐ育成会 パラスポーツ教室

⚪︎日 時 : 令和6年9月8日(日)14:30〜16:30
⚪︎会 場 : 砺波市油田体育館
⚪︎参加者 : 砺波市手をつなぐ育成会、たんぽぽ(青年学級)、砺波市身体障害者協会 計34名
⚪︎指導員 : 19名

 今年度、新規事業として砺波市手をつなぐ育成会さんよりご依頼を受け、パラスポーツ教室を開催しました。
 普段から月に一度楽しんでおられる卓球バレーアキュラシー🥏に加え、今回は新たにモルックスクエアボッチャを体験してもらいました。
 今回もとても暑い日で、こまめな水分補給に心がけました。
 また、体温調節が苦手な方や服にこだわる方、体型的に着用が難しい方(5名ほど)がおられるとの事で、参加者の負担軽減を最優先とし、ビブス着用をやめ、色分けした名札(育成会さん用意)にて対応しました。

事前に流れを視覚的にわかりやすく説明、色分けされた名札を着用する事で、多くの方が見通しを持ち、安心して取り組まれていました。

 皆さん元気に準備体操されていました🤸

 中には、今回初参加で筋緊張が高まり、声を発する事、表情が固まる方もおれましたが、和やかな雰囲気の中、ご本人のペースで参加された事で、次第に表情も和らぎ、各種目楽しまれていた様です。

【アキュラシー】

 今月22日開催予定の大会に出場される、未来アスリートが何人もおられました!ファイティン!

【モルック】
 モルックを投げて倒れたスキットルの内容(本数または表示されている数字)によって、50点ピッタリになるまで得点した方が勝ちとなるルールです。

 初めて体験されるという事で、参加者の方の様子を見ながら、興味関心を高めていけるよう、スモールステップで活動を進めていきました。

 参加者の中に、保護者や指導員が入る事でよりルール理解に繋がり、駆け引きや戦略を考える場面も見られました!とても奥深いスポーツですね😄

【卓球バレー🏓】
 皆さん、普段から練習しておられることもあり、かなり白熱した試合が展開されていました🔥

 点が決まったらガッツポーズ👍!

【スクエアボッチャ】
 基本ルール は、ジャックボールに各チームがカラーボールを6球ずつ投球し、いかにジャックボールに近づけるかを競うスポーツです。

 正方形(9m×9m)のコート4辺すべてを使い、4方向、4チーム同時にプレーします。
 今回初めての種目だったので、難易度を調整し12球(通常は24球)で行いました。

 ジャックボール(白)に近いチームが勝ち!皆さん、真剣です😆笑

 終わりに、たくさんの『ありがとう』のプレゼント🎁✨
 今回も参加者の皆さんの笑顔と元気に癒され、元気をもらいました。
 これからも、皆さんとパラスポーツを通して、元気に!楽しく♪活動していけたらと思います。
 ありがとうございました。 報告者:指導部会 山本