富山県パラスポーツ指導者協議会

【全スポ報告】特別全国障害者スポーツ大会 かごしま大会参加報告

特別 全国障害者スポーツ大会 燃ゆる感動かごしま大会

毎年10月末に開催されている全国障害者スポーツ大会(略して「全スポ」)。今年は鹿児島で開催され、富山県パラスポーツ指導員6人が富山県選手団の一員として参加してきましたので、報告します。

白波スタジアムから見た桜島

白波スタジアム メインスタンドから見た桜島。絵画の様です

【大会概要】

令和5年 10月28日(土)、29日(日)、30(月)の3日間開催。

個人競技:陸上(*)、水泳(*)、アーチェリー、卓球(*)(STT(*)含)、フライングディスク(*)、ボッチャ(*)、ボウリング(*)団体競技:バスケットボール、車いすバスケットボール、ソフトボール、フットソフトボール、グランドソフトボール、バレーボール、サッカー
オープン競技:スポーツウエルネス吹矢、電動車椅子サッカー、ふうせんバレーボール

規模は全国から集まった選手約3,343人、役員約2,672人。富山県の選手は(*)に出場しました。

【富山県選手団の日程】

10月27日(金)に早朝7時の飛行機できときと空港を出発し、お昼に鹿児島空港に着。その日の午後に予定されていた公式練習に参加しました。
大会は10月28日~30日まで開催し、10月31日は富山県に戻る移動日で、全日程は4泊5日でした。
例年は富山県選手団は同じホテルですが、今回はそれぞれの競技会場に近い6つのホテルに分散しての宿泊となり、私達にとっては会場までの移動時間が短縮された面では、良かった点でした。

【富山県選手団】

選手:陸上・・・9名、水泳・・・3名、卓球・・・3名、フライングディスク・・・4名
ボッチャ・・・2名、ボウリング・・・1名   合計22名
役員:パラスポーツ指導員6名を含む 計23名
総勢45名の選手団でした。

【大会前の練習会】

全スポ前に3回程、それぞれの競技で練習会を実施し選手の練習に参加。サポートの仕方や選手とコミニュケーションを取りました。選手は3回の練習で大会当日の練習内容を確認したりしました。
陸上競技は、9月10日、10月9日、10月15日に練習しました。

【県選手団の結団壮行式に参加】

令和5年9月28日(木)
富山県民会館にて国体選手団377人全スポ選手団45名が結団壮行式に参加しました。
選手団は全員富山県の同じジャージに身を包み、新田知事の激励のお言葉を頂き、富山商業高校応援団の力強い応援も受け、感動の結団壮行式でした。

【富山⇔鹿児島往復】

行き:富山空港6:30集合し、富山⇒羽田、乗り継ぎ羽田⇒鹿児島空港着。鹿児島空港で選手団は競技別に分散し、競技が開催される各地行きのバスに乗車し移動。

帰り:鹿児島中央駅⇒九州新幹線で福岡駅、地下鉄で福岡空港まで移動。福岡空港⇒羽田空港、乗り継ぎ羽田⇒富山空港。

車いすの選手の飛行機の搭乗には、一般のお客様が入る前に車椅子で搭乗します。
機内に入る直前で選手は日常車いすから飛行機内専用(航空会社で準備)の車いすに乗り換え、自席まで移動しました。機内の通路が狭い為、日常の車いすが入らない為です。
その後一般のお客様が搭乗。飛行機から降りる際は、一般のお客様が降りられてから、車いすの選手が降りました。

また帰りの九州新幹線、福岡の地下鉄の乗り降りでは、ホームと電車の間にスロープを掛けて頂き、スムーズに乗り降りしました。各交通会社の方々にお手伝いして頂き、迅速かつ安全に乗り降りする事ができました。福岡空港のエレベーターは、車いす4台が余裕に乗れる事には感動しました。

【開会式】

富山県のテント前で、チューリップを掲げる練習をしました

それぞれの競技は鹿児島県内の各地での開催ですので、
開会式に出場するのは白波スタジアムから近い競技の陸上と卓球
の選手とスタッフが参加しました。
富山県は毎年チューリップを持っての入場行進です。
白波スタジアムのメインスタンド前を通る時に号令と共に
全員がチューリップを右斜め上に掲げ、胸を張って行進しました。

当日は、天気は快晴、白波スタジアムから桜島がよく見える日
でした。


下記は各競技に帯同したパラスポーツ指導員の感想です。

【ボッチャ】パラスポーツ指導員:小島、堀井

今回よりペア戦に変更して開催された全スポのボッチャ競技はいつもの個人戦では見られないチームワークがとても重要です。試合中な選手が良く話し合って、作戦を決める場面を多く見られたこと。また4泊5日の初めての九州を選手たちと過ごせたことは、コーチとして、とても楽しませていただきました。堀井。

ボッチャの会場、指宿体育センターで有りました。富山県は、大阪府と鳥取県の3県での、リーグ戦で、初戦の大阪府では、ランブを使う選手の抜群のコントロールで、ジャックボールに寄せられて、崩す事が出ず、立位の選手にも、しっかりと決められて、苦戦のままの2エンドで終わり、鳥取県とは、ここでもランプの選手に苦しみらがらも2エンドのチャンスを生かせず、タイブレークに持ち込まれ、決めきれず、3位となりました。他の試合を見ていても、ランプの選手出来不出来によって試合を左右する場面が多く、全スポ大会の特殊なルールの難しさをまざまざの感じましたが、立位の選手も一球で決めれなくても、次でしっかり決めれる強さを大会で出せるチームの凄さを感じた大会でした。小島

【水 泳】パラスポーツ指導員:岩田

水泳競技は、競技前に選手、スタッフ全員で、心を一つにする為に「応援コール」を行っていました。「みんなは一人の為に、一人はみんなの為に・・・」「がんばるぞ~」「お~~」「富山!富山!富山!!」
このコールの後は、ハイタッチで士気を高めました。

【フライングディスク】パラスポーツ指導員:生駒

フライングディスク競技会(鹿児島大会)を選手、役員の皆さんと行動を共にし、たくさんの想い出が詰まった日々でした。

選手の皆さんは一生懸命に競技に取り組み、喜び、悔しがり、笑いあっていくうちにフライングディスクの楽しさを感じていました。また自分の競技が終わっても夢中になって自主練習をする姿に大変感心させられました。

「始めて飛行機に乗った」と興奮していた選手。「先生方の介助あって温泉(露天風呂)には入れて良かった」と言っていた車いすの選手。「楽しかった!次も全国大会に行きたい!!」等の声がありました。

【卓 球】パラスポーツ指導員:名児耶

STTに帯同して全国の競技スキルの高さは元より競技を終えた後の対戦相手との交流でお互いを讃え合い、今後の高みのアドバイスや情報を惜しみなくくださり正にスポーツマンシップそのものでした。

このような場を体験させてくださった選手の方々や関係者のご尽力に感謝いたします。

【陸上競技】パラスポーツ指導員:安井

陸上は種目も多い為、朝早く出発し、夜間照明が灯っても競技が続きました。今回は3日間とも天気は晴れで日焼けする程でした。

日頃、パラスポーツ指導員として大会運営のお手伝いが多く、選手に直接関わる事が少なかったのですが、今回、選手に寄り添い、選手への応援や、寝食も共にするのが初めての経験でした。
競技当日の練習で選手の緊張がこちらにも伝わりました。招集場所で集中する表情。試合中、一生懸命に競技する姿。そして試合後のほっとした達成感ある笑顔などなど。選手それぞれのがんばりに感動をもらいました。

応援も含め選手、スタッフの方々とやり切った達成感はとても気持ち良く一生の思い出になりました。


また、私個人的には、中級、上級の講習を一緒に受けた仲間がかごしま大会に参加しており、大会前から連絡を取り、ほんの数分でしたが久しぶりの再会がうれしく、仲間が頑張っているから私も頑張ろうと思いました。


今年からユニホームが代わりました。緑、白、赤(イタリアの国旗の色)、白波スタジアムではよく目立ち、メインスタンドからバックスタンドを見ると、どこにいるかがすぐ分かる位でした。

鹿児島の新聞「南日本新聞」、10月31日の朝刊の1面と11面に富山県選手団が写り込んでいる大きな写真が掲載されました。2つの写真は顔まではっきり分かる物で、富山県選手団のほぼ全員がその朝刊を記念に購入して帰ってきました。((´∀`))

最後に、来年から大会の名称が変更になるのはご存じでしたでしょうか?

全国国民体育大会 改め 全国スポーツ大会になります。略称も
今までの「国体」⇒「国スポ」、「全スポ」⇒「全障スポ」と変わります。


今回本当に素晴らしい思い出が沢山つまった忘れられない大会になりました。この感動を皆さん(パラスポーツ指導員)にお知らせし、機会があれば是非、富山県選手団として大会に参加して頂きたいと思います。
開催地は、来年2024年は佐賀県、2025年は滋賀県、2026年は青森県、2027年は宮崎県、2028年は長野県と続きます。

全スポ参加希望者が多数の場合は、選手の競技や障害の区分などにより、選考されます。希望したら必ず行ける物ではない事を前持ってご了承下さい。