富山県パラスポーツ指導者協議会

【講習会報告】令和5年度 第1回 実技研修_ボッチャ

右側: 堀井さん、 左側 ボッチャクラブの皆さん

講習会 ボッチャ
日時:7月2日(日)9:30~11:45
会場:富山市福祉プラザ

講師はパラスポーツ指導員の堀井さん(ボッチャ審判員、東京2020パラリンピックの審判として参加)パラスポーツ指導員の小島さん

また富山県ボッチャクラブの増川さん、川上さん、渕さんにご指導いただきました。
参加者はパラスポーツ指導員15名

講師の堀井さんが
時間が短いので、選手目線でのボッチャを1時間、審判目線でのボッチャを1時間の予定で進行し、

ボッチャを楽しみながら、試合運びなどを説明して頂きました。

まず最初に2分程のボッチャ説明のビデオを見せて頂きました。

富山市福祉プラザの多目的ホールには、ボッチャコートが2面作成してありますので、
コート作り(テープ貼り)は不要でした。

〔選手目線でのボッチャ〕

投球に慣れる為、コート内に的となるレジャーシートを置き、その上にボールを置く練習から
始まりました。全員が2球ずつ投げたました。
次は、大小の円形の的を複数コート内に設置し、小きい的の上に乗ると2点、大きい的の上に
乗ると1点と決め、投球しました。やはり、得点があると、投げる意欲も違ってきます。
皆さん慎重に狙いを定め投球され、歓声や溜息で盛り上がっていました。

ボッチャコートはラインの内側のエッジ部でコートサイズに合わせて作成してあるので、
サッカーワールドカップの『三苫の1ミリ』は、ボッチャでは完全にラインクロスとなります。
一同、納得の表情でした。

投球が慣れてきたので、
チームを作り2エンドの試合を実施しました。

①ボールの中心までコンパス広げる

②少しずつ狭めて微調整

今まで何度か計測する「コンパス」を使った事がありましが、コンパスを開きながら広げて
計測してましたが、それだと手元が狂った時、コンパスの先端で誤ってボールを動かし、
審判としては痛恨のミスを犯す危険があるので、
まずは、①大きく広げ、計測したい2つのボールのそれぞれの中心まで開き、
②そこから少しずつ狭めて2つのボールの間に入る様にするといいそうです。
なるほど~腑に落ちました。

ボッチャの球の色になっている得点盤

正式な試合では、試合開始の30分前に招集所に集まり、コイントスによりボールの色を決めます。次にボールが規定のサイズであるか?をテストします。
専用の器具で、真ん中に穴が開いており、その穴にボールを通し、直径が規定内に収まっているか?を見ます。後は重さも規定内に入っているか?を確認し、規定違反のボールがあるとそのボールは没収されると同時にイエローカードが出ます。

イエローカードが2枚でると退場となります。サッカーと同じです。
ボールが没収されると、持ち球が減り試合が不利になります。
ボールは材質により、気候(湿気を吸う)により大きさが変化するそうです。ボールがそんなにデリケートな物だとは知りませんでした。使うボール素材の種類や大きさの管理は非常に大切なんですね。


〔審判目線でのボッチャ〕

計時・・・ボッチャはクラスにより試合時間が異なります。時計を進めるのは、
審判のパドルが計時係の方向に向けられた時に押します。時計を止めるのは、
投げたボールが止まった時です。
もし、投げたボールがコートの外に出た場合、時計を止めるのは、ラインの内側を
通過した時に止めます。

計測にライトを使用する事が多い。ボールとボールの間の床に置き、光の漏れ方で
接しているか?どうかを見る。

ボッチャのルールも少しずつ変わっているので、常に最新の情報確認が必要です。

ランプを持ってきて頂きました。
今まで、ボッチャの講習会を行いましたが、ランプの説明がある講習会は今回が初めてでした。

ランプオペレーターは、コートに背を向けて声を発してはいけない。また、ボックス内
に佇んでいないといけない。ラインクロスしてはいけない。
「ランプオペレーターは道具です」という言葉が印象的でした。

ランプの先端部は床面より少し浮いています。ランプの板の裏に土台があり、
ランプのラインクロスは、その土台がラインに触れているか?が問題です。
ですから真上から見て、ランプがライン上にあっても、その裏にある土台がラインに
触れていなければ、問題ありません。
その確認が必要な時には、紙を使用して確認されるそうです。詳しいルールが沢山あるので、
沢山覚えないといけない事が分かりました。

車いすのタイヤにぶつからない様に投げるのが難しそうでした

ボッチャは「ち密な頭脳戦に最後まで目が離せない」競技です。正式な試合となるとルールなど奥が深いですが、とても興味が湧きました。

ボッチャは楽しいです。
指導や普及活動をやる上でも自分達のレベルアップの為に、

パラスポーツ指導員が選手と審判を行う競技会があってもいいな~と思いました。