富山県パラスポーツ指導者協議会

教室訪問Vol.7 障がい者空手道教室

練習前の様子

昨年から好評(?)の富山県内の障がい者スポーツ教室を訪問し、皆様にレポートする企画ですが、2021年度最初の教室は訪問は障がい者空手道教室を訪問してきました!

障がい者空手道教室ですが、障がい者のみが参加する教室ではなく、健常者、障がい者の区別は無く、老若男女全ての人が参加できる教室とのことです。なので参加者はさまざまな方がいらっしゃるとのことです。

5月15日(土)富山市八人町 地区ふれあい会館2Fで行われていた
富山県障がい者空手道教室へ見学に行って来ました。
この会場では、毎週 火、木、土の18:45~20:30練習をされているそうです。

コロナ禍の為、入口で手指の消毒し、マスク着用で練習されていました。
窓は全開で換気されていました。

当日参加された生徒さんは小学生から大人の方まで約30人ほど見えました。
小さいお子さんもみえ、練習始めのサーキットトレーニングの時は、
「ワニの様にだよ。イモムシではダメだよ」
と分かりやすい言葉で、1人ずつ丁寧に教えてみえました。
また中盤で少し気が緩んだ時には「せっかく疲れたのに休むな~!」とやさしくユーモアある言葉で指導されていたのが印象的でした。


休憩で水補給をし、次は手にグローブをつけ、頭、顔を守る為の「メンホー」 という保護具を装着して「組手」の練習。
「組手」では上段(顔・頭部)への蹴りは寸止めでポイントになります。しかし少しでもメンホーに当たると違反になるそうです。


実際に蹴りを目の当たりにすると足を蹴り上げるスピードや寸止めする技術は沢山練習しないとできないものだと肌で感じる事ができました。


生徒へのインタビュー>
T君(小学1年 男子)
 ・空手を始めたきっかけは?
    「お姉ちゃんがやっていたから」

Hさん(小学6年 女子)
 ・空手を始めたきっかけは?
    「お兄ちゃんがやっていたから」
 ・空手の楽しい所は?
    「組手で相手を倒せるところ」
 ・空手の大変な所は?
    「顔に当てない所」
 ・大会など目標は?
    「勝つ事」

指導される先生はお二人みえ、
代表の島田鐵太朗さんは上級障がい者スポーツ指導員でもあり、以前は10年連続で選手として全国障がい者空手道競技大会に出場されました。
また南 和泉さんも選手として障がい者空手全国大会の形競技に出場されました。

島田さんはとにかくよく目配りをして、教室の参加者の様子を見ておられました。空手の練習は怪我の危険も伴うため、常に気をつけて参加者の練習を見ておられるようです。

島田さんからは「まずは一緒に体験して見ることが大切。何事も最初は上手くいかないけれども、一緒に練習して楽しむことができれば。障がい者スポーツ指導員の方もいつでもウェルカムなので気軽に体験しに来てください」と優しい言葉をかけてくださいました。ぜひ興味のある方は体験しにいかれてはいかがでしょうか!


左側:島田鐵太朗先生  右側:南 和泉先生

障がい者空手の競技は「形」と「組手」があり男女別や年齢別で
下記の6つの分類されてが開催されます。
  ・身体障がい部門(肢体不自由 上肢障がい)
  ・   〃   (  〃   上下肢・体幹障がい)
  ・   〃   (車椅子部門)
  ・   〃   (視覚障がい)
  ・   〃   (聴覚障がい)
  ・知的障がい部門

空手は東京オリンピックの正式種目に初めて選ばれ今後の注目度は高くなります。
空手も「礼に始まり礼に終わる」武道です。練習中も至る所で「礼」を目にしていると、
見学している私も自然と背筋が伸びていました。見学だけでしたが貴重な体験が出来てうれしく思いました。