富山県障がい者スポーツ指導者協議会

第17回全国障がい者スポーツ大会「愛顔つなぐえひめ大会」に参加しました。

平成29年10月28日から10月30日にかけて障害者スポーツの祭典、第17回全国障害者スポーツ大会「愛顔つなぐえひめ大会」が行われました。

我が富山県も5競技の代表選手23名と役員22名、合計45名の選手団を結成し、愛媛県に向かいました。

 



今年四国は愛媛県で開催され、富山県選手団は富山空港に集合し、飛行機にて羽田空港を経由して愛媛県に到着しました。愛媛県は瀬戸内海に面した温暖な地域で、みかんやタオルが特産です。富山は少し肌寒かったので、愛媛に到着して温暖で穏やかな気候にみんな驚いたようです。そして松山空港といえば蛇口からみかんジュース!350円で飲むことができます !

機内で美しい瀬戸内海を眺める/これが噂の蛇口からみかんジュース


松山空港から、各競技会場に向かい、前日練習を軽くしました。その後各宿舎に入り、今大会のスケジュールの説明がありました。次の日から台風接近の影響で雨が強く降るとのことだったので、濡れた時の準備など指示がありました。夕食はバイキング形式で、ポンジュースは飲み放題でした!和牛ステーキや鯛めし、讃岐うどんなどの特産品も食べ放題とあって、みんな大喜びでした!

初日も終わり、みんな仲良く大部屋で就寝しました。


開会式は残念ながら雨が降ったり止んだりのあいにくの天気でした。愛媛県は国体の単独開催は初めてということで、全県一丸となって国体、障がい者スポーツ大会を成功させよう!という気合が入った開会式でしたよ!

宇和島牛鬼祭り、松山秋祭り、新居浜太鼓祭りといった神輿やだんじりがたくさん披露されて雨の中、熱気に包まれていました。

とても大きい神輿!/水樹奈々さんによるイメージソングも歌われました


開会式後は、各競技会場に分かれていよいよ競技開始です!今年は陸上の担当だったので陸上競技を中心にレポートします。

あいにくの雨ですが、本番に向けて直前練習をして、競技に臨みます。

全国から選抜された選手だけあって、良い記録がドンドン出ます。富山県選手団も全力で頑張リましたよ!陸上競技は、大きく投擲競技、跳躍競技、トラック競技に分かれます。その中でまた障がい区分によって細かく分かれます。また、競技種目としてビーンバック投げややり投げのようなジャベリックスロー、車椅子競技のスラローム、視覚障害者の音源走など一般競技とは一味違う競技があります。これらは障害の重さに合わせて工夫された競技で、障がい者スポーツ大会ならではの競技です。

大会1日目も終了し、みんな冷たい雨に打たれて体も冷え切っていました。宿泊しているホテルにも大浴場がありましたが、今回は宿舎のすぐそばに道後温泉本館がありました。この有名な建物は明治27年(!)に建てられた、木造三階建の古い建築物です。宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルになったと言われています。富山県選手団や他の選手団も毎日のように通っていましたよ。だいぶ体があったまり、疲れも癒してくれました!


大会二日目は卓球とサウンドテーブルテニスにお邪魔しました。

この日は台風がもっとも愛媛県に接近する日で、卓球会場の外は大荒れのお天気でした。陸上競技は午前中の競技が一部中止になり、他の屋外競技も屋内に変更になったり、安全が確保されるまで休止していたりと多くの影響があったようです。

卓球の方は白熱した試合が続き、応援や歓声が響き渡っていました。富山県選手の応援に富山県の卓球教室の代表の方が来られていました!話をお聞きしたところ、昔、愛媛のお城の改修に携わったそうで、そのお城をもう一度見たいのと、教え子が頑張る姿を見たかったとのことでした。卓球教室の代表の応援もあり、富山県の卓球選手は二人とも金メダルを取る事が出来ました!

 

こちらはサウンドテーブルテニスの会場です。視覚障害の方の競技は音が頼りなので、競技室内は音をたてるのは厳禁です。なので観戦はモニター越しになります。


卓球競技は富山県選手が終わったので、陸上競技場に移動しました。陸上競技は参加人数も一番多いので朝早くから夜遅くまで競技が行われています。夕方に到着すると陸上の花形、短距離競技が始まっていました。全国レベルになると男子100mは11秒台で走り抜けます!みんな速いですねえ。

そして夜8時に宿舎に戻り、食事を摂って就寝しました。


いよいよ、大会最終日です。陸上競技も午前中で終わり、午後は閉会式となります。選手が最後まで全力を出し切れるように役員も目一杯サポートします。雨もすっかり上がりいい1日になりそうです。

陸上競技の最後は、4×100mリレーです。リレーも大会独自のルールがあり、走者4人のうち、一名は女性が入ることになっています。

4×100mリレーが終わり、閉会式までの間が唯一の自由時間となりました。みきゃん広場という物販コーナーでお土産を買ったり、近くにあるとべ動物園に行って動物に癒されたりと、思い思いの時間を過ごしました。ここまでずっと競技に集中していたので、リラックスしながら各々過ごす事が出来ました。すっかり選手団同士仲良くなって、富山に帰るのが寂しいと話す選手もいるほどでしたよ。


さて、閉会式となりました。すっかり晴れ渡った空がとても気持ちよく感じられました。

この三日間、勝った人負けた人、泣いた人笑った人、雨の日晴れの日、たくさんの出来事がありましたが、みんなが穏やかに笑顔で閉会式を終えられた事が何よりでした。選手の皆さんがえひめ大会で得た経験が、これからの人生をより良いものにしてくれるのでは、と思っています。

愛媛県のボランティアの方々にも非常にお世話になりました。若い学生さんたちが一生懸命私たちをサポートしてくださいました。おかげで何不自由する事なく大会を終える事が出来ました。本当にありがとうございました!


いよいよ、富山に帰る日になりました。行きは飛行機でしたが、帰りは電車を乗り継いで帰ります。JR松山駅から岡山駅、岡山駅から新大阪駅、新大阪駅から金沢駅、金沢駅から富山駅へと8時間かけて帰ります。

 

JR松山駅では富山県担当の愛媛県職員の皆さんが見送りしてくださいました。朝から夜遅くまで、毎日サポートしていただき、感謝感謝の気持ちでいっぱいです。選手たちも、涙を流して別れを惜しんでいました。たくさんの方の協力の元に大きな大会ができる事、感謝する気持ち、皆さんからいろんなことを学ぶ事が出来ました。本当にありがとうございます。我々も今回いただいたご恩を忘れず、これからも頑張っていきたいと思います。

さて、長い時間をかけて富山駅に帰ってまいりました。疲れはしたものの、とても充実した時間を過ごす事が出来ました。何より選手たちが「また全国大会いきたい!」と言ってくれたのがとても嬉しく思いました。選手の皆さんも、これから練習して頑張って来られます。私たちもまた勉強して、より良いサポートができるように頑張っていきたいと決意を新たにしました。

今回は富山県選手団で金メダル10個、銀メダル10個、銅メダル1個という堂々とした成績をあげる事が出来ました。

指導員も一丸となってこれからも応援してまいりたいと考えております!