富山県障がい者スポーツ指導者協議会

第2回障害者スポーツ審判員養成講習会「サウンドテーブル」に参加しました。

第2回障害者スポーツ審判員養成講習会
「サウンド・テーブル・テニス(略してS・T・T)」に参加してきました。

日時  9月10日(日) 9:30~15:00

会場  富山県視覚障害者福祉センター
住所     富山市磯部町3-8-8

講師  沢田 広子 氏
富山県レディース卓球連盟  会長

大坪 たか子 氏
富山県レディース卓球連盟  STT担当

本日の受講生は障がい者スポーツ指導員、午前の講義には7名、午後の実技は6名でした。

 


まず午前中はSTTのルールなどを富山県レディース卓球連盟 会長の沢田さんより教わりました。

「サウンドテーブルテニス」という競技は、従来は、「盲人卓球」という名称で行われてきました。2002年4月からSTTという名称に変更したようです。歴史的には、1930年代にスタートしたと言われています。今では、毎年、国体の直後に開催される「全国障害者スポーツ大会」の種目として採用されています。また、日本障害者卓球連盟による「全国視覚障害者卓球大会」や、各ブロック大会なども盛んに行われています。

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  STTの「S」は、Sound👂サウンドの頭文字の「S」     
  「T」は、Tableテーブルの頭文字の「T」            
  もう一つの「T」は、Tennisテニスの頭文字の「T」です。    ☝️😉覚えておきましょう❗️
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さて、視覚障害者の方々はどのようにしてサウンドテーブルテニスを楽しんでいらっしゃるのでしょうか。

【STTの道具👂】

一般に行われている卓球🏓と違い、ボールを転がして行う競技であるため、コートに継ぎ目があると正常にボールが転がらないので、一枚板のテーブルを使用します。大きさは、一般に使用されているものと同じ大きさですが、打球が直接床の上に落ちないようにコートの外側のエンドとサイド60cmに高さ1.5cm厚さ1cmの木のフレームを取り付けてあります。ネットの高さは、板上から4.2cmの間隔でたるみがないように張ります。ボールは、(財)日本障害者スポーツ協会公認のものを使用します。直径4cmで、その中に小さな金属球が4個入ったもので総重量3.6g 〜3.8gとする。これは転がった時に音が鳴るようにするためです。また、ラケットは打球面は木質で硬く、ラバーなしのものを使用します。これも、ボールを打った時に明確な打球音をさせるためのもので、一般の卓球で使用されているラケットと違うところです。

【競技の方法・主なルール🤝】

競技はアイマスクをして行います。挨拶をした後トスを行いますが、ジャンケン✊グー✌️チョキ✋パージャンケンをして勝った競技者はサーバー、レシーバー、コートの3つの中からいずれかを1 つ選択します。ジャンケンのやり方は同時に、声を出して相手に何を出したか判るようにします。
試合中は、応援する人たちもラリー中は、しゃべってはいけません(静かに)
静かな中で試合は進められます。

⚠サービスをする人は、主審の「プレー」という合図の後、10秒以内に自分のライトコートから相手のライトコートにボールを打たなければなりません。そして、ボールがネットに触れるとサービスミスとなり相手の得点になります。打ち方での反則は、ホールディングとダブルヒットです。ホールディングはボールを打った時に明確な打球音がしない場合、ダブルヒットは二度打ちした場合で、相手の得点となります。他に細かいルールはいくつかありますが、STTは非常に集中力を必要とする競技です。



強度の弱視者など、一般の卓球🏓は難しくてもサウンドテーブルテニスであれば、力を発揮できる競技者も増えてきました‼️

通常は、競技規則として、eye mask(アイマスク)アイマスクをして競技します。近年は、アイマスクをしない競技なども、ルールなどを調整して、幅広く行われるようになっています。

あなたも音を頼りにして聴覚を研ぎ澄ませてサウンドテーブルテニスにチャレンジしてみませんか

視覚に障害のある方は、聴覚や嗅覚、皮膚感覚に長けている人が多いと思います。

日常訓練から空間認知する能力が非常に高く発揮されていらっしゃるように思います。

みなさんも集中して明確な音を聴いてみませんか👂❓

< 写真は指導員同士の練習風景 >


お昼ご飯を食べた後は、富山県のSTTの選手で精鋭の方々4名の方にお越し頂き、実際に試合を行って頂き、審判の練習をしました。

1セットずつ交互に主審、副審、得点をやりました。反則が起きた時は「あっ!」と声がでますが、ジャッジの名称をすぐには言えません。

試合中に講師の方に教えて頂いたり、また 選手の方から自己申告で教えてもらい、しどろもどろでジャッジと得点のコールをしました。
繰り返し審判の練習をする事により、少しずつ上達しましたが、最後までぎこちない審判でした。


また、選手と私達が対戦しました。選手はアイマスクをしています。私達は裸眼でボールをしっかり見えていますが、選手の方の緩急のあるボールに翻弄され、アッという間に負けてしまいました。
選手の皆さんのすごさに驚くと共に、敬服しました。


次回の練習は10月1日(日)、その次は11月19日(日)、またその次は12月17日(日)・・・
と月に1回のペースで行われています。時間は13:00~16:00。
場所は富山県視覚障害者福祉センター
見学可能です。興味のある方は覗いてみて下さい。